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Labo04

2013 7/09 体験を記述すること

ぐりぐら君が行く(3)

体験は、目に見えるだろうか?その時は見えているつもりだが、後から思いだすことは意外と難しい。
運良く体験の痕跡が残っていたら、それを見て思いだすことができる。
意図的に記録して、意識することでようやく見えてくる。
また、体験した時の高揚感、緊張感、充足感、とまどい、迷い、哀しみ、嬉しさなどのさまざまな感情は、なかなか目に見えず、意識しにくく、記録するのは難しい。

体験を記述する方法の一つ:カスタマー・ジャーニー・マップ

カスタマー・ジャーニー・マップは、いわば、顧客視点で描かれた体験のモデル図である。日本人が古くから描いていた図会や双六にも似ているし、曼荼羅のようなモデル図にも通じるところがある。「たんけんぼくのまち」でチョーさんが描いていたものも、カスタマー・ジャーニー・マップの一つと言っても良いかも知れない。

多摩美術大学の事例

多摩美術大学では、サービスデザインの演習において、カスタマー・ジャーニー・マップを作成している。その一部を少しだけ見ていただきたい。
実際にサービスを体験し、“そのサービスらしさ”を描き出している。決まった型がなく、多様性のあるカスタマー・ジャーニー・マップが作成されている。”

(この事例は、多摩美術大学と株式会社グラグリッドによる産学共同研究のためのサンプルの一部です。)

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カスタマー・ジャーニー・マップにおける記述内容

では、カスタマー・ジャーニー・マップにはどんなことを記述すれば良いのか?
アメリカのデザインファームや、コンサルティング会社は、テンプレートや手順書を展開してくれている。(参考:関連情報)
しかし、少しつくり込みすぎていて、必要なことがわかりにくい。

そこで、多摩美術大学の吉橋昭夫先生に、カスタマー・ジャーニー・マップの記述内容について伺った。

体験に必要な4つの要素(「インタラクティブデザインの教科書」Dan Saffer・著 参考)環境、人、オブジェクト、プロセスに加え、その体験を伝えるための工夫として、感情、タイトル(視点)が必要だという。

1. 環境
・体験のフィールド(店舗の様子、商品配置、場の雰囲気など)
・商品の提供方法(商品の陳列方法、商品の説明方法、ポップの内容など)

2. 人
・体験した本人、顧客本人
・提供者
・同行者(オーディエンス、体験した本人と同行して共に体験している人)

3. オブジェクト
・商品、コンテンツ
・体験に影響を与えるモノ、目に見えるもの

4. プロセス
・手順
・オペレーション、やりとり、対話
・時間の流れ方
・軌跡(フットプリント)

+感情
・感情の種類
・感情のレベル
・感情の変化
・思考内容
・思考内容の入った発言

+タイトル
・タイトル(視点、サービスの特性をどのように捉えたか)

カスタマー・ジャーニー・マップの型

しかし、上記の6つの項目をうまく1枚の絵にすることは、難しいのではないだろうか?
登場する人をすべて書けば1人の感情がわかりにくくなるし、手順を正確に書こうとすれば突発的な出来事は書きにくくなる。
そこで、“そのサービスらしさ”をどう描くか、という検討が必要になる。
サービスらしさを描きわけるために参考となる考え方を紹介したい。
「記述レイアウト」と「記述視点」である。

(参考論文:「サービスデザインにおける顧客経験の記述方法 〜カスタマー・ジャーニー・マップの記述形式の分析〜」)

表1:「記述レイアウト」と記述出来るサービスの特性

Webサービスのユーザー・エクスペリエンス・デザインなどでを検討される、カスタマー・ジャーニー・マップは、「時間型レイアウト」に該当するものが多い。
しかし、実店舗の体験までを含むと、「空間型レイアウト」や「時空間型レイアウト」によって記述する必要がでてくる点は興味深い。

表2:「記述視点」と記述出来るサービスの特性

サービス全体像を捉えることを目的とした「俯瞰的視点」は、サービス評価に用いられることが多い。
一方、「当事者視点」のカスタマー・ジャーニー・マップは、感情移入しやすく、新しいサービスを発想する助けになる。

体験をスケッチしよう!

さて、カスタマー・ジャーニー・マップを書くために、まずは、簡単にスケッチから始めてみてはいかがだろうか。
2つの体験スケッチボード。ぜひ、DLして使ってみてください。

○時間型の体験スケッチボード

時間型の体験スケッチボード

○空間型の体験スケッチボード

空間型の体験スケッチボード

この記事に関するお問い合わせ、ご質問はこちらからどうぞ。
担当:株式会社グラグリッド 三澤

○関連情報

カスタマージャーニーマップ事例、テンプレートなど

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